2016年10月11日

北部訓練場の一部返還

「北部訓練場(施設・区域面積約7513ヘクタール)の返還予定面積は約3987ヘクタール。海への出入りのために土地約38ヘクタール、水域約121ヘクタールを提供すること及びヘリコプター着陸帯を残余の同訓練場に移設することを条件に、2002年度末までに返還される目標である」(「普天間の謎」P199 )

SACO最終報告書に記載された沖縄の負担軽減イニシアティブの一部が、北部訓練場の約半分の返還です。

1996年12月に発表された当時の返還目標は2002年度末までとなっておりました。

「SACO(沖縄に関する特別行動委員会:Special Action Committee of Okinawa)の名称は、ペリー国防長官のイニシアティブによるもので、「だらだらやるのではなく、アクション(目標)でなければダメだ」(当時の外務省安保担当官)ということでこの名前になったという。」(「普天間の謎」P35)

当時の願いもむなしく、北部訓練場の一部返還(東京ドーム852個分)は、本年末まで待たなければななりませんでした。

本年2016年10月7、8日に来沖した菅官房長官が、北部訓練場の返還の条件となっているヘリパッドの工事進捗状況を視察し、年内返還に向けてアメリカと交渉することを表明したことでそれが現実のものとなりつつあります。

返還合意1996年→返還目標2002年(7年経過)→返還に向けてアメリカと交渉2016年(20年経過)

今年大きく進捗したことは歓迎すべきことですが、なぜ当初の目的通り進まず、ここまで引き延ばしてしまったのか、県民の課題として考えるべきことではないでしょうか。

中国では良くも悪くも政府が決めたことは次々と実行に移されています。我が国において、遅滞戦術にはまっている間に取返しのつかない状況がやってこないとは限りません。



Posted by タツロー at 22:55│Comments(0)
 
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