アメリカ軍基地が撤退した街は今、どうなっているのか?

タツロー

2010年03月19日 13:50



昨日、某ニュース番組が気になる特集を組んでいたので、録画して帰宅後に見ました。

内容は、

「フィリピンの首都マニラの北西に位置するオロンガポ市。

アメリカ軍基地が撤退した街は今、どうなっているのか!?」

というものでした。

この特集を組んだ理由は、

当然、普天間飛行場の移設先が県内になるか、

県外・国外になるか、

はたまた日米安保条約は今後どのようになっていくのか、

ということに関心をもっておられる視聴者が増えているからでありましょう。

米軍が撤退した跡地では外国企業がたくさん進出し、

雇用も増え、喜ぶ人々の姿が映っておりました。

1991年、フィリピン議会が米比基地使用協定破棄の結論を出したそのときの世論は、

米軍基地がなくなると、「雇用不安が起きる」というもので、

確かに米軍撤退後、数年間厳しい状態が続いたようです。

しかし、経済特区としてよみがえった跡地の町は、

米軍基地が存在したとき以上の経済効果をもたらしました。

さらに、レポーターの女性が

「フィリピンでは、基地の維持費もアメリカ持ちであったけれども、

フィリピンは米軍の排除を決意した。

それに対し、思いやり予算を出してまで米軍に居てもらっている日本に特殊性を感じる」

というようなことをおっしゃっておりました。

このような報道がされますと、

「沖縄に基地がなくなることで、経済も潤い、騒音もなくなり、

安全もやってくるはずなのに、

なぜ、日本政府はアメリカ軍のために国民、県民を犠牲にするのか!」

と怒るほうがもっともだと言えそうです。

しかし、とても重要なことが報道されませんでした。

米軍撤退後に、中国軍がフィリピン近海の環礁に上陸し、

現実に今、中国共産党軍の基地ができているのです。

この事実を報じないことによって、

「沖縄には基地はいらない」ということが実現した後に、

尖閣諸島に中国軍が上陸し、

軍事基地を創ってしまうような未来が訪れたとしたならば、

報道関係者の皆様は、どう責任をとられるおつもりでしょうか?

私は、このような「重要な事実を報道しない」ことをもって、「偏向報道」だと考えているのです。



金城タツロー



関連記事